食べられるのに捨てられてしまう規格外野菜とは?

サステナブル

最近では、日本でも「食品ロス」という言葉を耳にすることが多くなりましたが、規格外野菜をはじめとする廃棄野菜は、実はこの「食品ロス」には含まれていません。MOAIプロジェクトでは、「食品ロス」よりも前段階で、既に廃棄されてしまう規格外野菜の新たな流通を考えるプロジェクトを進めています。そして、今回はそんな規格外野菜について解説します!

「規格外野菜」ってなに??

ー市場に出回らない‟規格外野菜”とはー

規格外野菜とは、市場で定められた規格にあてはまらない野菜を指します。流通をスムーズに行うために、野菜は大きさや形、色味、重量などを作物別に細かく定められています。主に見た目による規格で、各産地独自の基準が設けられています。その規格に合わなかった野菜は、味に関係なく、規格外野菜に分類され、スーパーや八百屋では販売されません。

規格外野菜となる野菜は、生産量の30~40%になるといわれています。

規格外野菜を活用するメリット・デメリット

メリット

・おいしい野菜を安く買える

 規格外野菜が廃棄される理由は、見た目が不揃いであるからです。そのため、基本的に正規品と味の質は変わりません。しかしそういった理由で、規格外野菜は正規品よりも安く販売されます。最終的に調理するのであれば、規格外野菜を購入するほうがお得ですね。

・食品ロス削減につながる

もともと捨てられるはずの野菜を活用することは、野菜の無駄を減らします。また、焼却処分の際のエネルギー使用による環境問題悪化や食糧危機の対策としても有効的です。

・日本の食料自給率の向上につながる

 日本の食料自給率はカロリーベースで37%、生産ベースで66%で、年々低下傾向にあります。それは食の欧米化により、米の消費量が減少していることなどが影響しています。廃棄される野菜を食べることで、食料自給率も少しずつ高くなるのではないでしょうか。」

デメリット

大きさや形が不揃いである

 規格外野菜は、規格にあてはまらなかった野菜のため、正規品と比べると見た目はそこまでよくはないです。

規格外野菜を有効活用するには

見た目は悪くても、味や品質は良い規格外野菜。その特徴を生かし、実際どうしたら使えるのか、考えてみましょう!

①加工食品にする

店頭に並べるのは難しくても、加工してしまえば、規格外野菜のデメリットである不揃いな見た目は関係ありません。形を変えて、味を生かせるため、規格外野菜とは相性の良い方法です。

②飲食店へ出荷

加工食品と同様、お客様に届くころには形が変わっているため、味と品質さえ良ければ買い取ってもらえます。飲食店側としても、正規品より安く仕入れることができ、原価を抑えることができるので、お互いにとってメリットがあります。

③アプリで販売

近年、食品ロス削減のために、廃棄野菜や消費期限が過ぎそうな商品をアプリで販売し、安く購入できるといったサービスがあります。

わたしたちの活動

MOAIでは、農家さんの協力のもと、規格外野菜の販売や、規格外野菜を使用した料理の提供をしています。そういった活動を通して、規格外野菜や食品ロス問題の認知拡大や、実際に食べたり、見たりすることで、身近に感じていただける場所づくりに取り組んでいます。

野菜を食べるための玄米ベジカレー ¥900
おすそ分け野菜の販売の様子

まとめ

規格外野菜は、見た目の規格からは外れていますが、きれいな野菜と同じ環境の下で育ち、農家さんが愛情と手間をかけられて作られています。食べられるものがあることに感謝し、一つでも捨てられる野菜を減らすために、工夫していきましょう!

参考資料

その1:食料自給率って何?日本はどのくらい?:農林水産省 (maff.go.jp)

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